07.5


ボスにお願いしたいことができた。というより、思い出した。
ボスにメールを出すためには面倒な手続きをいくつも経なければならない。面倒くさい。非常に面倒くさい。そんな手間をかけたくはない。
しかしこれは自分のためでもあるので、ぽちぽちっとメールを打った。

ボスからメールが届いたのは、それから一週間後だった。幹部からの嘆願ということで、早めに処理しないといけないと思ったのだろうか。私としては、来年までに返事がもらえればそれでよかったんだけど。
要約すると、いいよ、とのことだった。
ボスから下りる予算よりもずっと多い金額を私がまかなっているのだから、ちょっとしたわがままくらいは聞いてやるか、という気分だったのかもしれないが、言質を取った私は内心ウハウハだ。これで何かの間違いがない限り、原作通りの護衛チームをつくれるぞ。彼らじゃないとボスの真実には辿りつかないのだから、どんなに面倒だろうと手回しは怠らない。ブチャラティ貯金もしてるしね。

問題はどうやってブチャラティに幹部の地位を譲るのかということなのだが、それもだんだん考えるのが面倒になってきたので、どうせジョルノがボスになって幹部も刷新されるのだろうから放っておいてもいいかな、という結論に達した。私がブチャラティチームにトリッシュ護衛の任務を委譲すればいいんでしょ?余裕余裕。私はネアポリスの街から静かに見守ってるから。
「4年後かあ……」
私はそのころ26歳だ。今より成長、できているのだろうか。